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2010年02月12日

危機管理の甘さを露呈したトヨタ、信頼回復はできるのか


史上最大規模のリコール問題をめぐり、危機管理の弱さを露呈したトヨタ自動車(Toyota Motor)の消極的なメディア対応に、米国で批判の矛先が向けられている。

「一般大衆にしてみれば、彼ら(トヨタ経営陣)は(問題を)政府が発見しないよう願っていたようにしか見えない。利益にしか関心がなかったように見える」と話すのは、PR会社パブリック・エージェンシー(Publicity Agency)の創業者、グレン・セリグ(Glenn Selig)氏。

「広報活動の基本は、ニュースの先を行くことだ」と述べ、問題が生じた時にすぐ真っ向から取り組むことが大事だと強調した。「トヨタについて言えば、最初の段階で問題を明らかにしなかったために、状況がますます悪化している」

■後手に回った対応、挽回難しく

豊田章男(Akio Toyoda)社長の取った態度は、同社の企業態度を象徴している。問題発覚後しばらく沈黙を貫いていた豊田社長は、結局、ブランドイメージに対するダメージを最小限に抑えるため、公式の場での謝罪に追い込まれた。

カメラの前で頭を下げ、英語でトヨタ車の安全を訴えた豊田社長は、9日の米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)に寄稿し、リコールや安全問題について「個人的責任を負う」と述べるとともに、信頼回復を誓った。

米国トヨタ自動車販売(Toyota Motor Sales USA)のジム・レンツ(Jim Lentz)社長は、次々とインタビューに応じ、ニュースシェアリングサイトDigg.comでは投稿された質問に答えている。また、全米主要20紙に、リコールの手順について概要を説明するサイン入りレターを掲載した。

米国トヨタの従業員らも、信頼回復に向けた取り組みに参加している。9日には代表団がワシントンD.C.(Washington D.C.)の議員たちを訪ね、北米におけるトヨタの雇用者数が17万2000人に上ることを指摘した。

トヨタはマイクロブログサイト、ツイッター(Twitter)でも、顧客に向けて直接、「われわれに見切りをつけないで下さい。問題を正すため努力をしております」と訴えている。

ただ、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)は顧客の不満のはけ口ともなっており、トヨタにとっては諸刃の剣と言える。ブログなどでも、安全性に対するトヨタの責任に疑念を表明する記事が見られる。インターネットニュース大手のハッフィントン・ポスト(Huffington Post)は、「最初はアクセルの問題で、次はブレーキの問題。空虚な謝罪はもうたくさんだ。われわれはそれ以上のことを期待している」と書いた。

■問題の認識が信頼回復の第一歩

セリグ氏は、広報的に勝利するにはトヨタの対応は不十分だと指摘する。

「レンタカーを提供するなどの手を打つべきだった。コストはかさむだろうが、ブランドイメージは守れただろう」「何が悪かったのかをトヨタは認識する必要がある。彼らはあまりにも早く状況を悪化させすぎた」

セリグ氏は、トヨタを世界一に押し上げた品質の回復は、こうした問題を克服したその先にあると述べた。


子供店長のTVCMが虚しく映る。
「空虚な謝罪」とは言い得て妙で、さらに一歩踏み込んだ対応が必要不可欠だろう。
posted by world at 08:59| 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする